【早朝にサーフィンする理由】オフショアになるメカニズム



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この記事はこんな方にオススメします!

  • 早朝は良い波と遭遇しやすい理由を知りたい方
  • オンショア・オフショアについて知りたい方
  • オフショアとなるメカニズムを知りたい方



早朝にサーフィンする理由

早朝にサーフィンする理由は、サーフィンを存分に楽しめる良い波に遭遇できる可能性が高いからです。

どういうことかというと、風の影響を受けることで、波のコンディションは簡単に変わってしまいます。

風の吹いてくる方向や強さなどにより、海面や波の状態が良くも悪くもなるのです。

海面や波の状態が良いというのは、形が崩れていない綺麗な形の波ということです。

波の形が崩れないためには、陸側から海側に向かって風が吹いている必要があります。

この陸側から海側に向かって風が吹く状況のことをオフショアと言います。

オフショアの時は波の形を崩さないので、サーフィンするのに適した波となります。

そしてオフショアになる可能性が高いのが、早朝の時間帯が多いのです。


オンショアになる理由

前述したように早朝は比較的にオフショアの状況であることが多いのですが、気候などの条件が変わることでオンショアの状況に変わります。

オンショアとは、海側から陸側に吹き込む風のことです。

日が出てきて陸の気温が上がってくると、オンショアの状況となります。

オンショアの風は波を押さえつけて、海面をぐしゃぐしゃにしてしまいます。

それでは、なぜ陸の気温が上がると、オンショア(海側から陸側の風)の風が吹き込むのかを順を追って説明します。


上昇気流が生まれる理由


  1. 晴れた日の日中は日射により陸の気温が上がってくる。
  2. 陸の気温が上がると同時に陸の上空の空気の温度も上がる。
  3. 温度の上がった空気は膨張して体積が大きくなる。
    ※体積が大きくなっても重さは変わらない。
  4. 空気が膨張して体積が大きくなると、その空気の密度は小さくなる。
  5. 膨張した空気は密度が小さいので、他の温度が低くて膨張していない密度の大きい空気に比べて軽く、どんどん上昇していく。
  6. 日射により空気の温度が上がることで、5を繰り返し、空気がより上に上にと上がっていく = 上昇気流


まずは上昇気流が起こるまでの流れををまとめました。

太陽光によって、陸の大気の温度が上がることで、空気が上に上がっていくことそのものが上昇気流ということです。



密度とは

ここで気になったのは、なぜ密度の小さい空気は、密度の大きい空気より上に上がっていくのでしょうか。

ここからは理科の話になってしまいますが、少々お付き合いください。

※読むのが面倒な方は飛ばしてしまって構いません笑

密度というのは体積あたりの重さのことです。

物体は同じ体積あたりの重さで考えられます。

このことから何かの重さを測る時は体積が基準となります。

人間の体重も体積の基準が決まっていて、その基準に基づき測定しているのです。

人間であれば、密度が1g/㎤を大体の数値として考えると、

体重(質量)が100kg(100,000g)の場合、体積は100L(100,000㎤)になります。

※質量(g)=体積(㎤)× 密度(g/㎤)なので、体積=質量÷密度、密度=質量÷体積

数式や数値では分かりにくいので、2人のヒトで説明します。

体積100Lのヒトが2人いたとします。

どちらも体重は100kgで密度は1g/㎤とします。

片方の人間は筋肉が落ち、脂肪が増え、体積が110Lになりました。

もう一方は筋肉が付き、脂肪が落ちて、体積が90Lになりました。

この時、2人とも体積は変わりましたが、体重は変わっていません。

脂肪が増えた方は体積が110Lに増えましたが、体重は変わっていないので密度が小さくなったことになります。

筋肉が増えた方は体積が90Lに減りましたが、体重が変わっていないので密度が大きくなったことになります。

この結果、質量(体重)はどちらも変わっていないけれど、脂肪の増えた方の人間は体積が大きくなり、密度が小さくなったことで、もう片方より「軽い」という判断ができます。

この2人のヒトの例を計算式に当てはめて、密度を導き出します。

脂肪が増えた方:
質量100kg(100,000g)÷ 体積110L(110,000㎤)= 密度0.909

筋肉が増えた方:
質量100kg(100,000g)÷ 体積90L(90,000㎤)= 密度1.111

脂肪が増えた方は密度が0.909と、筋肉が増えた方の密度1.111より数値が小さいので、軽いという判断ができます。

それでも質量(体重)は同じ100kgのままです。



オンショアになるメカニズム

話がかなり長くなってしまいましたが、空気の話に戻ります。

空気の温度が上がり、膨張して体積が増えると、密度が小さくなります。

これは先程の例でいうと、脂肪が増えたことで体積が増え、密度が小さくなったヒトのことです。

空気の密度が下がることで、他の空気により上に上に上がり、それがどんどん繰り返されることで上昇気流が生まれるのです。

次は上昇気流が生まれた後の流れです。


  1. 陸の上空の空気が上がっていき、上昇気流となったことで海と比べて陸が低圧になる。
    ※空気が上向きに上がっている時は、地面を押す力が弱くなり低圧となる。
  2. 陸の上空に空気が上がっていき、陸が低圧になると、陸に比べて高圧となる海側から風が流れ込んでくる。
    ※地上において風は高圧部から低圧部に流れるという前提。
  3. 海から陸に風がどんどん流れ込み、さらに上昇気流が生まれ、海側の上空に流れ込む。
  4. 海側の上空に流れ込んだ空気は下降気流となって、海に降りていき、今度は海側が陸側に比べて高圧となる。
    ※空気が下向きに降りてくる時は、地面を押す力が強くなり高圧となる。


上記の一連の動き(陸の空気が海に吹きこみ、海の空気が陸に吹き込む)により、オンショアが生まれます。

日射により空気の温度が上がることで上昇気流が生まれるのが、オフショアのトリガーとなることから、

日が出始めてから1時間程度の時間帯が、風の影響を受けず、波がグシャグシャにならないタイミングと言えます。

地方や季節によって、日の出の時間は変わります。

例えば関東の冬であれば、日の出は6時くらいでしょうか。

関東の冬は6-7時がオンショアにならず、波が崩れにくい時間帯ということです。

ここまでオフショアについて散々説明しましたが、波が影響を受けるのは風だけではありません。

波は潮の満ち引き、地形も大いに関係しています。

このことからオンショアだからその日の波が良いとは一概に言えないのです。

しかし早朝は比較的、オフショアを避けられる時間帯なので、良い波である可能性が高いということです。




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